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赤裸々!!ミュージックビデオ制作日誌(ハチドリムクドリコマドリ編!!)

第一回目はTheSeekersさんの「生きるブルース」のビデオ制作日誌です!かなり昔なのでただでさえ曖昧な俺の記憶が一層曖昧、、

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赤裸々ミュージックビデオ制作日誌とは私、松田が音楽家に映像作品を提供した過程を記録した日誌であり、下手の横好きによる備忘録であります!

映像作品をつくることをよく知る方は、自分は全然ましだなと。映像を作ったことがない人は、この人ができたならなんか、できるのかもな!と不思議と自信がつく希望あふれた日誌だと思って愉しく読んでいただきたいと思います。

さて、一回目はtheSeekersの「生きるブルース」について。では、さっそくビデオをどうぞ。





1回目の制作日誌は【意味】と【現場】と、【編集】の3つにわけて書きたいと思います。ケイスターさんと少しおしゃべりしましたのでそちらも先に載せておきます。





【意味】すべての音楽に意味があるかというと、むしろ意味よりもっとずっと大切なものでつくられてる場合のほうが多いだろうと個人的には思っています。が!映像を作る場合は、やはり何かの意味を手繰って、それを映像に変えることになります。無意味を羅列するとしても、やっぱりそこには意味があるから羅列するわけです。



この音楽は「生きるブルース」という同名のアルバムの表題曲でした。歌詞も曲も「生きる」ということそのものがテーマとなっている曲で、血が流れている以上人生は前に進んでいく、そのことを励ます普遍的なポップスでした。曲を映像化するにあたって、作曲者のケイスターさんに曲のことを聞きました。その中から



「生きるってことが、綺麗なことばかりじゃないということ、夕日に油まみれの黒い手が照らされてることも含めて、生きてるってことだと思う」

と、いう大事な話を聞き、それからあいまいだったものをもう一度イメージしなおしました。(、、、、今書いて思ったけど、全然それ反映できてない気がする)(赤裸々ポイント)

ということで、何回も繰り返し聞きながら、まずは作った絵コンテがこれ。




■■■■
はずかしぃ~><



今思うとこういうのをコンテって言わないね。そして、これビデオと内容全然違いますよね。全く使わなかったんです。



鳥瞰してるけどドローンやれるの?



この広い道ハワイ?行くの?



これ、チラシが空を舞ってるの?



舞わないよ?



ドライヤーでいまやってみよか?ほら、ほら飛ばないよ?



 



現実と向き合って、割とすぐなしになりました(赤裸々ポイント)。絵コンテについてはまた改めて書きますが、今回のビデオは時間がたっぷりある中でシナリオを作って撮影をしましたが、時間がないようだと、絵コンテを書き直している暇もない場合があると思います。



絵コンテは、夢や希望を描く場所だとは思うんですが、それと同時に夢や希望の作り方を描いた説明書でもあるので、それが突っ込みポイントに満ち溢れているということは、その分だけ課題がふりかかってくるということを忘れないようにしようと思ったのでありました。

内容はご覧の通り、タイヤが旅をして自分の居場所を見つけるというだけの質素な内容なです。手法も質素にストップモーション(連続写真)を使っております。 (あとタイヤを旅させるのが、ストップモーションでないと難しかった)






それと合わせて時間の表現を使いました。
この曲はドラムのマーチングリズムから始まり、そして、曲のクライマックスからは全く違うコーラスに乗っかってエンディングへと向かう作りとなっています。
ビデオの作りは①町の絵と②演奏のシーンと、③タイヤの冒険譚の3つが組み合わさってできているのですが
始まりがマーチングリズムであることからも、この曲が前進する時間をテーマにしている曲だと考えて、
朝から始まって夜へと向かっていく作りとしました。



4:12の曲のクライマックスからは町の景色が一斉に逆回転するつくりにして、前に進み続けるタイヤを肯定するストーリーとしました。そして、タイヤ、というかタイヤを手に入れた車は夜明けに向かって爆走!!



プレイし続ける人というのは何があっても、基本的には後退しないものだという気持ちの表れでもあります。

当初は、演奏が終わった後スタジオの部屋からカメラが出て、階段の上のドアを向けるとに今からスタジオに入ろうとするメンバーがうつりこむという落ちにするつもりだったのです笑。時間の逆回転はその目的でもありました、、、、



実際やってみたら、なんかよくわからないという結論に至って、あっさりやめたのでした。(赤裸々)
この時は、なぜか本当に全部お任せというスタンスで、絵コンテも見せず完了まで突っ走りました。でも、よく考えたらそれすごいよね。もし、俺がこのビデオでゾンビ映画を作っていたら、麻雀映画を作っていたら。

【現場】



車とタイヤがない!いい感じの車がない!まずはそこから始めました。



普通は劇用車専用のレンタカー屋さんなどがありますから、そこで借りるわけです。初めに連絡した劇用車会社さんは、最初から最後まで、何を表したいのかをしっかり聞いてくれた上で、じゃあ、こういう車がいりますね、こんなものもあります、さびていた方がいいでしょうねなど、アイデアも出してくださって、値段を聞くまでは絶対ここで借りると思っていました。

今思えばそこまで高くなかったのですが、今回に関してはどうしても予算に合わず断念。いつかここで借りる、そう心に決めたのでありました。結局、どうしたかというと、カーシェアリングサービスで借りることにしました。Anycaという車のオーナーさんと借りたい人がやり取りをするサイトです。ここに素晴らしい風格のクラシックカーが幸運にもレンタルされていたのです。


https://anyca.net/
出典:https://anyca.net/

そこで見つけたのがこの車でした。渋い!



はっきりとは言えませんが予算内でした!ゼロ3つです。とびついて借りたわけですが、このサイトは本当に個人間のやり取りで成り立っています。もちろん保険もありますが、事故したとして全額払ってもらえるわけではありません。使う場合はそこをよく忘れないようにして、オーナーさんに失礼の無いようにしましょう。車を出してくださったオーナーさんは本当に素晴らしい方で、クラシックカーを運転するにはかなり技術の怪しい状態をぐっと我慢して車を預けてくださいました、、、。



エンストを頻繁に起こしながらも、事故をすることなく変えることができました。(赤裸々)

いまだに感謝の念が堪えません。この方の協力なくしてはまず作れませんでした。こうして、車とタイヤという2大役者がそろいました。



【コマドリ】



このビデオの大半が写真撮影によって作られているわけです。

撮影は、  1 町の撮影、 2 タイヤと車の撮影  3 演奏シーン



この3つに分けて行いました。1と2が全部写真撮影です。1,2は延べ4日、オールナイトでやりました。1秒何枚という厳密な計算を実は、全然しなかったんです。

というのは演技上速度を緩めたり、一時停止したりすることを考えたらやってみなければわからん状態になってしまいまして。今思えば、それも含めて計算して書き込まないといけないんですが、この時は、大体の感覚で、このシーンはこの場所で4~50枚、次のシーンは歩道橋で4~50枚、と大方の予定を立てて、実行しました。

撮影機材は、一眼レフのカメラが2台。Sonya65panasonicGH2。あと、一部canoneos5D
mark2
を使ってます。やっぱりeos綺麗。一時停止してもきれいだなぁと思うところはやっぱりeosでした。



照明は手持ち出来るレベルのLED照明3つで行ってます。安物。(赤裸々)



https://www.amazon.co.jp/gp/product/B014M1UAAW/ref=oh_aui_detailpage_o09_s00?ie=UTF8&psc=1



これを二つと



https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00GSHNDK8/ref=oh_aui_detailpage_o02_s00?ie=UTF8&psc=1



これを一つ

最初の撮影は協力者一人、自分含め二人で撮影をしています。夜間の車の撮影(タイヤと車が出会うシーン)から始まりました。それから翌朝荒川に移動し、河川敷でタイヤが目覚めるシーンを撮影。単純に、タイヤを少し、また少しと移動しながらシャッターを押していくだけなんですがちょっとアングルを悩んでると、特に明け方などはあっという間に光の角度が変わってしまうから悩んでるともう駄目だと思いました。明け方の荒川は本当にきれいだった。

1フレームごとのタイヤ移動は協力者のSさんがやってくださいました。西高島平駅前でSさんがシャッターを切りたいのにいつまでもタイヤから離れないから、どうしたのかと思ったら立ったまま寝ていたのが忘れられません。

感謝してもしきれません。最後は新宿で撮影を終えタイヤと車はオーナーさんへ返還されました。

タイヤの出てこない町の風景は築地と新宿と馬込を使っています。電車が車庫を出るところと車庫に入るところは馬込の車検場を撮影しました。もちろんオールナイトです。この時はKさんが手伝ってくださり、馬込を撮影している間、築地に撮影に行ってくれて、朝の築地をお店の方と交渉しながら撮影したのでした。Kさんには感謝してもしきれません。

あとは電車を出入りする人の足を撮影し、町の風景の撮影も完了。

最後にラストに使う夜明けの首都高を撮影したのでした。

振り返ったらコマドリ全部オールナイトでした。首都高の運転に付き合ってくれたEさんには感謝してもしきれません。

こうして、1、2が終わり最後は3の演奏シーン。今回の演奏シーンは音楽スタジオで撮ることにしました。選べれたのは、八百屋が経営する伝説のスタジオ、八百修。



初めは割と、戸惑いました!!!

ほんのちょっちね。
ほんのちょっちだけ

ぼろかったの。(赤裸々)
しかし、人が入り、照明を使うことでビデオらしくなりました。照明の力、八百修の次に偉大です。

撮影中



でも照明あてすぎ!正面のボーカルの照明を当てすぎたところは反省です。レフ版とか、ディヒューザーとかそういうものありませんでした。。(知識が)

それから、ボーカルを固定の正面カメラだけでおさえられると思ったのはかなり誤算だった。カメラはいわば見てる人間の視線そのものだと思うのですが、それがずっと定点で動かないっていうのは関心を示していませんって宣言しているようなものなんだと編集を始めるまではわかりませんでした。

幸い、その前にもボーカルというかバンド全体を手持ちでおさえているショットがあったのでどうにか成り立ってますが、それがなかったらと思うとヒヤリです。(赤裸々ぁ)

撮影は、なんだかんだ3~4時間で終わりました。メンバーさんとスタッフ二人のおかげでいい雰囲気で撮影を終えました。ギターのはっしーさんは俺の靴下が黄色かったことが印象に残ったといっていました。



【編集】



編集に使用したのはAfterEffectsPremiere proのみ。Photoshopillustratorも全く使っていません。AfterEffectsに写真をまとめて読み込んで、全部つなげて速度を調節。



■■■■
このあたりを参照。

あとは書き出したものをPremiere proに読み込んで演奏シーンと組み合わせていくという作業でした。色調の補正はpremirepro内でしています。

色調の補正でしたことは3つ。

・主役以外が映っている部分を暗くする。   ・同じクリップを重ねて、上のクリップの描画モードをソフトライトにする。   ・シーンによってはちょっと緑を強くする。





これだけです。ソフトライトにするのはその後もガンガン使っています。映像のホリが手っ取り早く深くなるので好きです。プリセットに用意されている色調補正のパターンがいくつもあるので、そういうのも試してみましたが、やっぱりこの重ねて描画モード変更が好きです。

次ページへ続く

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どうも初めまして。
駆け出しディレクターの松田竜一です。

ここでは、ミュージックビデオの制作過程を赤裸々に綴っていきたいと思います。
そしてやがては、音楽人.netのミュージックビデオ担当に、、、、。

nihonjin0201@gmail.comか、twitterなどに連絡ください。
作っていきましょ。

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